プロペシアと癌の関連性

〜 知らないと怖い !? 育毛剤の基礎知識 〜




2012年12月、人気お笑い芸人の宮迫博之さん(雨上がり決死隊)が初期の胃ガンであることを告白しましたが、宮迫さんは2008年4月に企画されたK-BO-BOプロジェクトメンバーの1人であり、アンファー株式会社の薬用スカルプDブランドをはじめとした製品を使った育毛ケアにより、薄毛が改善したとされています。

※ K-BO-BOプロジェクト:アンファー株式会社の薬用スカルプDブランドのCM企画。薄毛や抜け毛に悩む芸人が、スカルプDシャンプーや頭髪治療を併用しながら、定期的に頭皮・頭髪状況を公開していく一大プロジェクト。2010年にはK-BO-BO商事プロジェクトに変わり、その後もしばらくは継続されたが、現在、このプロジェクトは終了していると考えられる。

しかし、宮迫さんの薄毛が回復したのは、スカルプDのおかげというよりも、同時に行っていた頭髪治療によ
るものが大きいと考えられます(スカルプDシャンプーは、あくまで頭皮を清潔に保ち、抜け毛を予防してく
れる製品に過ぎない)。

実際、どのような治療が行われていたのか、その詳細については公開されていませんが、おそらくプロペシ
やミノキシジル系育毛剤などが処方されていたことでしょう。

そのため、宮迫さんのプロペシアが原因なのではないか !? と疑いを持った方も少なくないようです。

プロペシアと癌の関連性については、国内で認可される前から議論の対象になることもありましたが、これまでメーカー側は否定してきた節があります。

ところが、近年、海外で行われた大規模な臨床試験によると、高濃度フィナステリドを長期間服用した場合、悪性度の高い前立腺ガンの発現率が高くなる可能性があるという結果が出たため、FDA(米国)は、この臨床試験結果に基づき、フィナステリドを主成分とするプロスカーの製造メーカーに対し前立腺ガンを発症するリスクがあるということを新たに警告表示するよう求めています(カナダ保健省(政府機関の一つ)でもFDAと同じような結果が得られたとして注意勧告を発表)。

※ 同じ5-α還元酵素阻害剤アボダートなども警告対象のひとつ。

ということは、同じフィナステリドを主成分とするプロペシアも、やはりを誘発するリスクが高いのでは
ないか・・・と考えてもよさそうですが、実はそう簡単には結論付けられない難しさがあります。

なぜなら、今回の臨床試験は、フィナステリド5mgを投与したケースで得られたデータであり、プロペシア
のようなフィナステリド1mgは対象となっていないからです。

そのため、フィナステリドを主成分とする薬剤ではあるものの、プロスカーに比べると成分濃度の低いプロペ
シアを、単純に同じように考えてよいのかという疑問が残ります(プロペシア程度の濃度であれば、特に影響
ないと主張する者も…)。

今回の臨床試験により、高濃度フィナステリドの長期服用はの発症リスクを高める可能性があるというこ
とは判明しましたが、プロペシアについては、結局のところ、いまだよく分かっていません。

しかし、ハッキリとしたデータがないというだけで、プロペシアと癌の関連性について完全に否定できないの
も事実なので、今後の更なる研究が必要ですが、薄毛の進行は待ってはくれません。

どんな薬にも効果・効能があれば、程度の差こそあれ副作用は存在します。

のような副作用が懸念されるのであれば、単に利用しなければいいだけと簡単に決断できるのは、薄毛にコンプレックスを感じていない方の考えです。

薄毛でいることに対し酷くコンプレックスを抱いている者にとっては、藁にもすがりたい気持ちなので、多少のリスクは覚悟してでもプロペシアの効果を期待したい!という人も少なくないはずです。

したがって、プロペシアと癌の関連性が明らかにされていない以上、服用するかどうかは、薄毛になる不安と副作用(癌意外にもありますが…)のリスクを天秤にかけ、自分にとってどちらを優先したいかよく考えて決断するしかなさそうです。


プロペシア (海外製)





プロペシアには、フィンペシアと呼ばれるインド・シプラ社製の後発医薬品が存在します。



フィンペシアのパーケージ
※ フィンペシアはプロペシアのジェネリック薬(←成分や効果が同じでありながら、名前だけが異なる医薬品のこと)と呼ばれることもありますが、厳密に言うとジェネリック薬とは言えません。なぜなら、特許制度の関係上、今しばらくはプロペシアのジェネリック薬は存在しないためです。しかし、インドは国の法律として医薬品の特許を認めていないため、特許期間が切れる前からプロペシアと同じ成分が含まれているとされるフィンペシアが生産・販売されています。

プロペシアに比べてかなり割安で購入できるため、利用している人も多いようですが、このフィンペシアにはフィナステリドによるの疑い以外にも、発ガン性が懸念されている成分が使われているという噂があります。

それがキノリンイエロー≠ニ呼ばれる物質です。

キノリンイエロー(黄色203号)とは、タール色素に分類される合成着色料のことで、一部のフィンペシア
にコーティング剤として使用されています。

日本国内では、キノリンイエローの食品への添加は法律で禁止(ただし、化粧品などへの添加はOK)されて
いますが、この物質には発ガン性の疑いがあるというのです。

しかし、あくまで疑いがあるというだけで、発ガン性物質だという公式発表はありません。

ちなみに、一部のタール系色素には確かに発ガン性があるため、同じタール系色素に分類されるキノリンイエローにも発ガン性の疑いの目が向けられただけで、他の副作用の危険は別として、ガンに関してはまったく根拠がないと一蹴する人が多いのも事実です。

しかし、日本国内では食品への添加が禁止されている以上、コーティング剤として使われている薬品を口にするのには抵抗がある方もいるようで、近年はキノリンイエローを含まない『エフペシア』や『フィナロ』に乗り換えるユーザーも多いようです。

ただし、ひとつ忘れてはならないことは、『エフペシア』にせよ『フィナロ』にせよ、日本国内においてはMSD製のプロペシアを除くと、フィナステリド系育毛剤はどれも未承認薬であり、服用による副作用等はすべて自己責任だということです。

フィンペシア等の未承認薬を利用される方は、このような知識も押えておくべきではないかと思い、最後にちょっと取り上げてみました。


エフペシア



フィナロ





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